特典 18 / 動画連動
JX金属株 解説資料
日経平均に入ったあと、11月に何が来るか
2026年9月25日の終値3,555円を基準にしています(9月28日の終値は3,551円)。
この資料の数字は、会社や取引所が出した資料と株価のデータから取っています。「計算値」と書いたものは、それらの数字をもとに私たちが計算した値です。出どころは最後にまとめてあります。
1. いま何が起きているか(3行)
- JX金属は2026年10月1日から日経平均に採用されます(日本経済新聞社 9月4日発表)。
- 9月25日の終値は3,555円。上場来高値(2026年5月11日の日中5,828円)から39%下がっています(計算値:3,555÷5,828−1=−39.0%)。
- 11月には、決算(11月中旬・日付は未定)と、大株主ENEOSの「株を売らない約束」の期限(11月30日・計算値)が続けて来ます。
2. 4,600円で100株買った場合の数字
すべて税引前・手数料は考えていません。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 4,600円で100株買った金額 | 46万円 |
| 9月25日の終値で100株 | 35万5,500円 |
| 差(損) | 10万4,500円(1株あたり1,045円) |
| 1年分の配当(今年度の予想20円) | 2,000円 |
| 20円が毎年続いても、1株1,045円を埋めるのに | 52年以上(計算値:1,045÷20=52.3年) |
- 今年度の配当は、去年度の31円から20円に減る予想です。会社は「今年度は多額の自己株式の取得を行うため、配当は下限の20円」と書いています。配当で損を取り戻す持ち方は、私たちはしません。
3. 日経平均に入る日の前後と、11月の日付の並び
表は横にスクロールできます
| 日付 | 出来事 | 出どころ |
|---|---|---|
| 9月4日(金) | 日経平均への採用が発表される(終値3,619円) | 日本経済新聞社 |
| 9月9日(水) | 直近1か月の最高値(終値3,909円) | 株価データ |
| 9月17日(木) | 直近1か月の最安値(終値3,500円) | 株価データ |
| 9月30日(水) | 日経平均に連動する投資信託などの買いが、この日の大引けで入る見込み | 証券会社の見通し(報道) |
| 10月1日(木) | 日経平均・日経300(日経平均とは別の、300社でつくる指数)の計算に使われ始める | 日本経済新聞社 |
| 11月中旬(日付未定) | 4〜9月の決算発表 | JX金属 IRカレンダー |
| 11月6日頃〜12月4日頃 | 5月7日〜6月5日に制度信用で買った分の、返済の期限(計算値) | 取引所・証券会社の説明から計算 |
| 11月30日(月) | ENEOSの「株を売らない約束」が切れる(計算値) | JX金属の開示から計算 |
- 採用の発表の日(3,619円)から9月9日(3,909円)まで290円上がり、9月25日には3,555円と、発表の日より64円安くなっています(計算値)。
- 日経平均に入る買いは、証券会社の見通しでは9月30日の大引けにまとめて入り、10月1日より前に終わる見込みです(報道1本の見通しです)。
- 決算の前年の実績は、2025年11月11日でした。
4. ENEOSが持っているJX金属の株
持っている数
| 項目 | 値 |
|---|---|
| ENEOSの持ち株 | 3億3,625万株(発行済株式の35.28%。2026年6月18日 ENEOS開示) |
| 5月に売った分 | 5,727万株を1株3,401円で、JX金属自身に売った(自己株式の公開買付けに応じた) |
| 上場のとき(2025年3月)に売った値段 | 1株820円 |
「株を売らない約束」の原文(JX金属 2026年5月11日 転換社債の発行のお知らせ)
当社株主であるENEOSホールディングスは、本新株予約権付社債に係る引受契約書の締結日から払込期日後 180 日間を経過するまでの期間(以下「ロックアップ期間」という。)中、幹事引受会社を代表する Daiwa Capital Markets Europe Limited、Nomura International plc、Morgan Stanley & Co. International plc 及び Merrill Lynch International の事前の書面による承諾を受けることなく、当社普通株式…の売却等…を行わない旨を合意しております。
- 払込期日は2026年6月3日。その180日後が11月30日です(計算値。初日から数えると11月29日。どちらでも11月末)。
- 原文は「幹事の証券会社の事前の書面による承諾を受けることなく」売らない、という書き方です。証券会社が承諾すれば、期限の前でも売れる形になっています。
- これはENEOSが証券会社と結んだ約束です。上場のとき(2025年3月)の約束とは別のもので、上場のときの約束は2025年9月14日に切れています。
ENEOSは残りの株をどうするのか
- JX金属の開示によると、ENEOSからは「処分等の方針は未定」という回答を2026年4月17日に得ています。
- ENEOS自身の開示・中期経営計画・決算説明資料には、残りの株をいつ・どれだけ売るか、持ち続けるかは書かれていません(私たちが確認した範囲)。
- 前の例:上場のときの約束が切れた(2025年9月14日)あと、ENEOSが次に売ると決めたのは239日後の2026年5月11日で、売り方は市場で売るのではなく、JX金属自身に買い取ってもらう形でした(計算値)。約束が切れた直後の株価は2.1%下がり、3営業日でほぼ戻っています(1,640円→1,605円→1,638.5円)。
5. 信用で買われている株と、空売りの株
| 項目 | 値 | メモ |
|---|---|---|
| 信用買い残(9月18日時点) | 2,345万株(うち制度信用1,602万株・一般信用743万株) | 2026年に入って最も多い。上場直後の2025年3〜4月を含めると3番目 |
| 9月25日の終値で金額にすると | 約834億円(計算値) | |
| 5月から6月(5/1週→6/5週)に増えた分 | 564万株(計算値) | 5月の株価は、どの日も3,555円より高かった(5月の最安値は5月20日の日中3,687円) |
| 0.5%以上を届け出ている機関の空売り(9月25日公表分まで) | 約2,380万株(3社の合計・計算値) | 6月初めは0株。届け出た3社の名前は載っているが、誰の注文で・何のために(転換社債の損を防ぐための売りかどうか)売っているかは書かれていない |
- 制度信用取引の返済の期限は、最長6か月です(日本取引所グループ)。5月7日〜6月5日に制度信用で買った分は、11月上旬〜12月上旬が期限にあたります(計算値。6月15日〜26日に増えた分は12月中旬〜下旬。増えた分が制度信用か一般信用か、今も残っているかは分かりません)。
6. 転換社債(株に替えられる社債)
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 発行額 | 2,500億円(2029年満期1,250億円・2031年満期1,250億円) |
| 株に替える値段(転換価額) | 1株4,860円 |
| 全部を株に替えた場合の株数 | 5,144万株 |
| 9月25日の3,555円から4,860円まで | +36.7%(計算値) |
- 会社は、5月に決めた自己株式の買い取り(5,730万株・手続きが終わったのは7月9日)で、転換社債が全部株に替わったときに増える株数より多い株を取得しました。7月31日に400万株を消したあとも、残りは5,330万株です(計算値)。
- ただし会社自身も「転換価額は期中に調整される可能性がある」ため、買い取った株数が転換で増える株数を必ず上回るわけではない、と注意を書いています。
7. 11月の決算で見る数字
| 順番 | 見る数字 | 今の値 | どう見るか |
|---|---|---|---|
| ① | 最後に残る利益(親会社の所有者に帰属する利益)の1年分の予想 | 1,410億円(8月6日に1,140億円から引き上げ) | 下げたか、そのままか、上げたか。上げたなら何%か |
| ② | 1株あたりの利益の予想 | 155円80銭 | 約202円に届くか(8を参照) |
| ③ | 予想を変えた理由 | — | 一度きりの利益か。4〜6月には一度きりの利益(権益の売却益)が約190億円入っています |
①②を見るときに知っておくこと
- 8月の引き上げ幅は、最後に残る利益の予想で+23.7%でした(1,140億円→1,410億円)。
- 4〜6月の本業の利益は814億円で、1年分の予想2,320億円の35%です。一度きりの190億円を両方から除いても約29%(計算値)。3か月で1年分の3割近くを稼いでいます。
- 会社の予想の前提は、銅の価格1ポンド580セント(7月以降)、1ドル160円(7月以降。10月以降は155円)です。
8. 予想ごとの株価の目安
今の株価3,555円は、1株あたりの利益の予想155円80銭の約22.8倍です(計算値)。この倍率が変わらないとして、予想が上がった割合だけ株価も上がると置いた計算です。
| 最後に残る利益の1年分の予想 | 1株あたりの利益(計算値) | 株価の目安(計算値) | メモ |
|---|---|---|---|
| 1,410億円(今のまま) | 155円80銭 | 3,555円 | 9月25日の終値 |
| 1,551億円(+10%) | 171円38銭 | 3,911円 | |
| 1,692億円(+20%) | 186円96銭 | 4,266円 | |
| 約1,744億円(+23.7%) | 192円72銭 | 4,398円 | 8月と同じ幅の引き上げ |
| 約1,825億円(+29.4%) | 約202円 | 4,600円 | 4,600円に届く予想 |
| 1,904億円(+35%) | 210円33銭 | 4,799円 |
- 株数が今と変わらないとした近似です。倍率は、市場の気分で上にも下にも動きます。あくまで目安です。
- 上げた理由が一度きりの利益なら、その分は目安に足しません。
9. 11月の決算で、何が出たら持って、何が出たら売るか(私たちの見立て)
4,600円で100株持っている場合です。
| 11月の決算・ENEOSの発表 | 持っている100株 | 買い足し |
|---|---|---|
| 1年分の利益の予想を下げた | 売る | しない |
| ENEOSが、市場に出す売り方で売ると発表した | 売る | しない |
| 予想がそのまま、または上げ幅が3割に届かない | 持つ(3,401円を割らなければ、次の決算まで持って待つ) | 11月末を越えて3,401円を下回ったら、100株買い足す(34万100円) |
| 予想が約3割上がった(1株の利益が約202円以上) | 4,600円まで持つ | 必要なし |
3,401円と約4,000円
- 3,401円は、JX金属がENEOSから自分の株を買い取る値段として、2026年5月20日に決めた値段です(その日の終値3,779円の1割引き)。会社が株の価値を見積もった値段ではありません。6〜7月には一度この値段を下回っています(7月29日の終値3,331円)。私たちは、買い足す株価の目安として使います。
- 4,600円で100株、3,401円で100株なら、1株あたりの買値の平均は約4,000円(計算値:(4,600+3,401)÷2=4,000.5円)。
- 株価が約4,000円まで戻れば、損は無くなります(手数料・税金を除く)。9月9日の終値3,909円から、あと91円の水準です。
- ただし、買い足したあとも下がれば、損は200株分で増えます。
- 買い足すのは今と同じ100株までです。同じ株に資金を寄せすぎないためです。
持ち続けない時
- 予想を下げたとき、ENEOSが市場に出す売り方で売ると発表したときは、4,600円に戻るまでがさらに先になりやすいからです。私たちなら手放します。
※ これは私たちの見立てで、売買をおすすめするものではありません。
数字の出どころ
- 株価:Yahoo!ファイナンス、株探(日足。2ソースで一致を確認)
- 日経平均・日経300への採用:日本経済新聞社「日経平均株価の銘柄定期入れ替え等について」(2026年9月4日)、「日経株価指数300の銘柄定期入れ替えについて」(2026年9月14日)、JX金属ニュースリリース(2026年9月4日)
- 9月30日の大引けの見通し:株探(2026年7月24日。SMBC日興証券の見通しの報道)
- ENEOSの持ち株・売却:ENEOS「JX金属株式会社による自己株式の公開買付けへの応募結果に関するお知らせ」(2026年6月18日)、JX金属「自己株式の取得及び自己株式の公開買付けに関するお知らせ」(2026年5月11日)、同「自己株式の公開買付け開始に関するお知らせ」(2026年5月20日)
- 株を売らない約束・転換社債:JX金属「2029年満期…及び2031年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債の発行に関するお知らせ」(2026年5月11日)、同 発行条件等の決定(2026年5月19日)
- 上場のときの売出し・約束:JX金属 訂正有価証券届出書(2025年3月10日)、ENEOS開示(2025年2月14日)
- 業績・配当:JX金属「2027年3月期 第1四半期決算短信」「通期業績予想の修正に関するお知らせ」(いずれも2026年8月6日)、同 決算説明資料、「株主還元方針の変更に関するお知らせ」(2026年5月11日)
- 信用残:株探、Yahoo!ファイナンス、日本取引所グループ「銘柄別信用取引週末残高」
- 空売り:日本取引所グループ「空売りの残高に関する情報」
- 制度信用の返済期限:日本取引所グループ「信用取引制度の概要」、大和証券・楽天証券の説明
- 決算発表の時期:JX金属 IRカレンダー(予定は変更になる場合があります)
本資料は投資教育・情報提供が目的で、特定銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。
個別企業への言及は、各社の公式発表など公開情報にもとづく解説です。
数字は2026年9月25日終値時点のもので、正確性や将来の結果を保証しません。
投資の最終判断はご自身の責任でお願いします。